グレイト・サイレント・マジョリティ・オブ・ジャパンの真実
2016.04.27
全世界で最新の情報を配信している某ポータルサイトのトップニュース。
「アメリカ」「イギリス」「日本」で顕著な違いがあるのは、そのカテゴリーの割合で、日本の場合、芸能ニュースが取り上げられる比率が圧倒的に多いことだそうだ。 記事では世界で起こっている政治、経済、社会のニュースより、芸能人のスキャンダルに関心がある国民、とりわけ自国への興味が希薄な若者に選挙権を与え、政治参加を強いることの是非も問われている。
確かに歴史認識や文化に関して、他国の人と同等に議論することが出来ない場面はよく見受ける。 しかし、そのような人間性を含めて、やはり我々は幸せな国民なんだと感じざるを得ない。 言い換えれば、暇つぶし(自身の生活に直接影響しない芸能ニュース等)という贅沢の中にこそ、グレイト・サイレント・マジョリティ・オブ・ジャパンの真実がある。
大きな災害に見舞われた際の我が国の民度は世界でも類をみない程であるにも関わらず、平時の国民一人一人が切迫した政治、経済、社会問題に向き合う機会が少ないという事は、それだけ国がうまくいっている証拠と言えなくもない。
ここ数年、国交省のビジットジャパン政策や経産省のクールジャパン政策の基に増えている自国称賛の旅・情報番組も、警察や消防と連携したドキュメンタリー番組も、まずは足元の国民の意識を喚起するプロパガンダとして機能している。
人々が幸福感を得られる社会づくりに貢献することを存在意義としている当社の受託業務も然りである。国民である利用者が身近に抱える課題は大なり小なり存在する。意識して業務を執行するのと、そうでないのではモチベーションにも、結果にも違いが生じる。
時の政権を支持するコラムではないが、やはり、「日本」は良く統治できた国なのかもしれない。